ブランド
京都の歴史と共に歩む伝統工芸品
丸二
- 1902年
- 京からかみ
- 西村和紀
歴史
1000年以上の歴史ある中国渡来の紙
1902年、西村高緑堂(表具師)として京都で創業。
その後、丸二商店を開業し、昔ながらの方法を用いて自社工房で唐紙をつくっています。
京からかみとは、唐の紙と書きます。
1300年ほど前、中国が唐の時代、遣唐使によって日本へやってきた紙です。
そこから長い年月を経て、今でも京都で作り続けられています。
中国の唐より渡来したばかりの頃、文様が入った紙は、とても高価でした。
何に使われていたか?それは、かなの書作品向きの紙である料紙です。
当時はお手紙や和歌を書く紙として唐紙が使われていたそうです。
「三十六歌仙」など現存している作品の中に唐紙をみることができます。
1000年以上前になっても、今でもキラの輝きをとどめています。
やがて、襖紙として使われることが主流となりましたが、唐紙が1番流行したのは江戸時代でした。
唐紙と聞くと襖紙を連想される方が多くいらっしゃいます。
まさにその通りで、江戸時代では幅広く多くの方に、お使いいただいたようです。
現代においても京からかみは、襖や壁紙など室内装飾の伝統工芸品として伝えられています。
私共は襖・表具材料卸の利点と、歴史ある唐紙や版木を活かしたモノづくりを強みに、伝統の技で現代空間を彩り続けます。
特徴
一枚一枚、手のひらで文様を写し出す
私共は、古くは180年前から伝わる木版を300枚以上保有し、昔ながらの雲母(キラ)、布海苔、顔料を調合した絵具を使い、伝統文様を手のひらで一枚一枚、紙に摺り上げています。
江戸時代より前に流行した伝統文様も版木に彫られており、現在でも全く見劣りすることが無いそのデザインの数々には驚かされます。
印刷とは異なる、手摺りならではのふっくらとしたムラのある絵具ののり方、光に当たった際のキラキラとひかえめな輝きは、とても美しく、幽玄な雰囲気を醸し出します。
木版手摺りが生みだす、人肌と木肌による独特の風合いが、私共の京からかみの特徴です。
現在では伝統建築に留まらずに、現代建築、店舗、ホテルなどの襖や壁紙として使用されています。
また近年では版木の味わい、デザイン、文様の意味合いをコンセプトにしたギフト商品の開発にも挑戦しています。
お客様へ
伝統をそのままに、形を変えて現代へ
襖紙として使われてきた京からかみは、和室の減少と共に見る機会が減ってきています。
しかし私共は、京都の伝統工芸品の一つである京からかみを未来へ伝えたい、という想いで、ものづくりだけではなく体験工房も開業いたしました。
おかげさまで、多くのお客様にご好評をいただいております。
昔ながらの道具と職人の技、現代の感性、それぞれが絶妙にマッチした「京からかみ」を多くの方にご覧いただくために、体験キット、うちわ、アートパネルなどをご用意しました。
伝統ある京からかみで、お家で過ごす時をより豊かな時間に変えてみませんか?
受賞歴
1979年 西村正雄 叙勲(勲五等瑞宝章)